紙パックの生産量と回収量

2011-09-23

紙パックは、北欧、カナダ、アメリカの針葉樹を主原料として、天然パルプ一○○%で作られています。最近はスーパーマーケットの店頭に紙パックの回収箱が置かれていて、だいぶ回収の輪が広かっていますが、回収率はまだ二三%です。紙パックのリサイクルが伸びていかないのは、紙パックがリサイクルできることを知らない人がまだ多いからでしょう。紙パックは、良質の紙パルプの両面を薄いプラスチックでコーティングし、その上にインクで絵や文字を印刷してあるので、紙そのものはインクによって汚されていません。つまり、コ上アイングを取り除けば、紙パックは上質のパルプに戻ります。紙パックは市民運動として始まり、それを支えるかたちで、容器包装リサイクル法の指定品目になりました。鉄のリサイクルや紙のリサイクルが一〇〇年以上の歴史があるのに比べると、紙パックのリサイクルはまだ一五年の歩みで、始まったばかりといえます。紙パックは、年問二〇万トン、一リットル入りの容器に換算して約六一億枚が使われています(一九九七年)。これはどれだけの木材量に相当するのでしょうか。住宅公団の延べ床面積三三坪の木造住宅に使われる木材量は一〇トンですから、これで換算すると、紙パックは年間二〇万トンが生産されているので、一年間に二万軒、毎日五五軒分の家が建てられる木材量が消費されていることになります。回収率は二三%ですから、回収されたのは一四億枚だけであり、まだ四七億枚が捨てられています。これは一万五四〇〇軒分になります。毎日約四二軒分の木材が紙パックとして消費されて灰になっています。紙パックの原料は間伐材や木くずの再利用なので、単純に家の建設に使われる材木と比較はできませんが、木材の消費量のすごさを肌で感じるには、この比較はわかりやすいと思います。