自律神経失調症の患者が自動車教習所へ

2011-02-23

精神安定剤といえば、一度、自律神経失調症の患者だった人が自動車教習所に来たことがめった。もちろん、そのことはずっと後になってわかったことなのだが、ほかの教官が教習している時に、あまりにもボーツとして運転しているというので、気持ち悪がって本人に問いただしたことがめった。とにかく、生きているのか、死んでいるのかわからない様子で、ひっそりと運転していたというから、隣に座っていた教官にしてみれば、まるで死人に教習しているような気がして、思わずブーツとしてしまっだのかもしれない。しかし、何でもない一本道で突然、急ブレーキをかけて震えだしたから、やっと、この人の神経が病んでいるのがわかったのだという。もちろん、神経系の病気が出てしまった以上、教習所で運転を習うことはできなくなってしまったが、代わりに奥さんが教習所に通うようになったという話である。噂では、この人は、勤め先を辞めて入院したが、その地方に土地を買って移転していったという話である。教官の間では、「物静かな運転をするエリートサラリーマン」という評判だったのだが、この期待は見事に裏切られてしまったのだ。この人は、ある官庁に勤めるエリート公務員で、将来を約束されていたということだったが、そういう人の中にも志半ばで挫折してしまう人がいるということだろう。一流大学を出てエリート公務員になったはいいが、誰でも取れる運転免許も取れないほどの神経症になってしまったのだから悲劇である。もともと、自分は責任が重く民間企業との接触も多い公務員には向いていないと思ったらしく、近い将来、退職して自分で会社を作りたいとその準備のために運転免許を取ろうとしたらしいが、いまは奥さんがその夢を実現しようと頑張っている。

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